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クローン病の治療について

クローン病はそもそも原因が不明であるため、現在のところ根本的な治療法はありません。

治療の基本となるのは腸管の炎症を抑えること、症状の軽減を図ること、栄養状態を改善することです。

治療は、薬物療法と栄養療法を組み合わせたコンビネーション療法が中心となります。
手術療法もありますが、潰瘍性大腸炎の場合のように完全に治すことを目的とした手術ではなく、一時的に症状を軽減するためのものになります。

クローン病の栄養療法

クローン病では腸管の安静に加えて、腸管内からの免疫反応を引き起こさせる物質を取り除くことが重要です。

これを目的とした栄養療法には「完全中心静脈栄養法」と「経腸栄養法」に分かれます。

 

「完全中心静脈栄養法」は、胸などの静脈に挿入したカテーテルから栄養を注入する方法です。
腸管が著しく狭まっている場合や、高範囲にわたって発症が見られる場合など、経腸栄養法が不可能な場合に行います。

 

一方の経腸栄養法は、鼻腔から十二指腸まで通したチューブから栄養を注入する方法です。
経腸栄養法では、脂肪をほとんど含まない成分栄養剤、少量のタンパク質と脂肪含量がやや多い消化態栄養剤、カゼインや大豆タンパクを含む半消化態栄養剤が使われます。

薬物療法

クローン病の薬物療法は、症状によって使い分けられます。

サラゾスルファピリジン

サラゾピリン

商品名:サラゾピリン
大腸にのみクローン病が発生する場合に用います。

 
 

メサラジン

ペンタサ

商品名:ペンタサ
メサラジンは小腸大腸の炎症を抑える薬でクローン病の基準薬と考えられます。

 
 

副腎皮質ステロイド

プレドニン

商品名:プレドニン
強力な抗炎症作用を持っており、急性期の治療に用いられます。

 
 

免疫調整剤(アザチオプリン、6-メルカプトプリン)

イムラン ロイケリン

【アザチオプリン】商品名:イムラン
【6-メルカプトプリン】商品名:ロイケリン
副腎皮質ステロイドによる副作用がみられたときや、減量や離脱を必要とする場合、その他の薬が無効な場合、ろう孔を形成した患者さんなどに使用します。

 
 

メトロニダゾール

フラジール

商品名:フラジール
肛門部にクローン病が発生している患者さんに有用です。

 
 

抗TNF-α抗体療法

レミケード

商品名:レミケード
クローン病では症状が悪化している時に腫瘍壊死因子「TNF-α」が増加しています。このTNF-αの作用を抑える薬として、抗TNF-α抗体が開発されました。この薬を投与すると、大半の人の症状が速やかに改善します。ただし効果は約8週間しか持続しない為、8週間毎の投与が必要となります。

 
 

手術療法

大量出血がある場合や、中毒性巨大結腸症、穿孔、腸閉塞、癌の合併が起こっているときは緊急な手術が必要になります。

また、内科的治療で好転しない場合や、膿瘍、内ろう、外ろう、難治性狭窄、肛門部周辺病変が起こっている場合で、患者さんの日常生活に支障がある場合は手術することがあります。

【カテゴリ】原因・症状生活