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知っておかないと怖い、潰瘍性大腸炎の合併症

潰瘍性大腸炎は下痢や腹痛、粘血便などが主な症状となっていますが、その他にも発熱や嘔吐など全身の症状が起こる場合もあります。

更に、潰瘍性大腸炎は合併症も起こしやすく、症状に合った診療科目で しっかりと検査・治療を行わないと命に関わる場合もあるため注意が必要です。

検査イメージ

 

潰瘍性大腸炎の合併症の種類

潰瘍性大腸炎の合併症は沢山ありますが、まずは大きく分けて3つに分別されます。

 

・腸管合併症
・腸管外合併症
・術後合併症

 

さらにここから細かく分類されます。

 

腸管合併症

狭窄(きょうさく)

寛解・再燃を繰り返したり、炎症が長時間続くことにより腸管がせまくなったり(狭窄)、閉塞することがあります。

限定的な狭窄であれば内視鏡手術により部分治療も可能ですが、広範囲な狭窄や閉塞は外科的治療となります。

 

穿孔(せんこう)

重度の潰瘍性大腸炎は潰瘍が深部まで進むと腸に穴があくこともあります。

穿孔が確認できた場合は緊急手術が必要となるため注意が必要です。

 

中毒性巨大結腸症

腸管運動が低下し、腸内にガスや毒素が溜まると発熱や頻脈などの全身中毒症状が現れます。

穿孔も生じる可能性が高く、穿孔が現れると予後も悪くなるため、診断された場合は緊急手術が必要です。

 

大腸がん

潰瘍性大腸炎が長期化すると、炎症が続くことにより腸ががん化する恐れがあります。

 

腸管外合併症

アフタ性口内炎

口内炎のことで、特に頬の粘膜にアフタと呼ばれる腫瘍が認められ、その周辺に強い痛みがでます。

 

虹彩炎(こうさいえん)/ぶどう膜炎

ぶどう膜(虹彩、毛様体、脈絡膜をまとめて呼ぶ総称)に炎症が起きます。

痛みを感じたり、充血などの症状が現れます。

 

壊疽性膿皮症(えそせいのうひしょう)

足に多く見られる症状で、急速に皮膚に潰瘍を形成し、拡大していきます。

 

結節性紅斑(けっせつせいこうはん)

下肢に赤い斑点が現れ、関節痛や発熱を伴います。

 

関節炎

合併症では特に発症頻度が高く、関節に痛みが出ます。

腸の炎症を治療することで関節炎も軽減や改善が見られます。

その他、肝機能障害や膵炎など様々な合併症が起こる場合もあります。

 

術後合併症

骨盤内感染症

回腸肛門吻合術(かいちょうこうもんふんごうじゅつ)の後の最も危険な合併症で、この合併症をいかに防ぐかが手術の大きな目標でもありました。

手術を行った骨盤内(回腸、肛門吻合部、回腸嚢など)では膿がたまりやすく、腰痛や肛門部痛、発熱などが起こります。

 

腸閉塞(イレウス)

手術後、癒着することにより腸管が狭まり、便やガスが通りにくくなります。

腸の機能が回復していない状態で食べ過ぎたり、消化の悪いものを食べると起こりやすい症状です。

癒着や狭窄になった場合は開腹手術が必要なこともあります。

 

縫合不全

縫い目が開き、体内に便が流れ込んでしまい、骨盤内感染などを引き起こします。

ステロイドを多く使っていると起こりやすい症状です。

 

下痢、脱水

肛門から一日1,500ml以上の排液が起こります。

発熱を伴う脱水症状となり、脱水を回避するために1,500ml以上の水分を摂ってそれを下痢と間違える方も少なくありません。

点滴での水分補給方法もあるため、まずは医師に相談し、水分量を相談しましょう。

 

尿管結石

脱水症状によって体内の水分バランスが崩れて尿が濃くなり、尿管結石ができやすくなります。

 

回腸嚢炎(かいちょうのうえん)

回腸嚢が炎症を起こす合併症で原因不明の症状です。

頻便、下痢、下血、腹痛、発熱などの症状が現れます。

 

痔瘻(じろう)、瘻孔(ろうこう)

肛門部に痔や穴があく瘻孔ができ、感染症を起こしやすくなります。

瘻孔は肛門の横に穴があいてそこから便が出たり、尿道などと繋がる場合もあります。

 

胆石症

胆汁酸の消化吸収が変わることによる合併症で、胆石が胆嚢の中にできやすくなります。

 

 

 

合併症と言っても感染症から起こるものや術後の影響により起こるものなど様々です。

合併症の症状を放っておくと、重篤な症状を引き起こす可能性もあります。

上記に該当するような症状が出た場合はすぐに担当の医師に相談し、適切な処置を行なってもらいましょう。